2014年の1月に購入して以来、愛車のクエロ 20Fも前後で4セット目のタイヤとなりました。タイヤ交換も自分で覚えてしまえば、出先でのパンクにも対応できるし、あれこれ好きなタイヤを選んで試せるしね。
1セット目:純正アメサイド
最初は、レトロな風情の純正アメサイドで行く
1セット目のタイヤは、クエロ 20Fの純正アメサイド タイヤに乗っていました。タイヤサイズは20×1.35で、サイドが読んで字のごとくアメ色をしたレトロなやつ。推奨空気圧が確か、最大6〜7barの間くらいだったので、そこそこの高圧。もちろんホイールは、仏式バルブに対応しています。
残念ながら、もう現物の写真が手元に残っていないので、上のブリヂストンサイクルの商品写真(2013年当時)をご参照あれ。
クエロ20Fを買った当初は、毎日往復6kmの通勤に乗っていました。2年くらいでタイヤの表面が磨耗して、中の繊維が露出し始めました。綺麗だったアメサイドのゴムも、かな〜り汚れた見てくれとなっており、そろそろタイヤ交換時期のお知らせです。
しかし、交換タイヤをどうする?
ところで、これは結構知られた話でありますが、ブリヂストンはタイヤのメーカーながら、自転車のタイヤを自社で生産していません。初期装備の純正タイヤにはBridgestoneの刻印こそあれ、どこかのOEM製品だったのでしょう。交換品として別売りもされておりません。
そんな事情から純正タイヤが寿命を迎えたら、自分で次のタイヤを探さなければなりません。もしかして自転車店に頼めば、ブリヂストンサイクルからオリジナルと同じのを取り寄せてくれるのか?そこは、自転車業界とその商慣習の謎・・・。
ちなみに、どうしても「アメサイド」なタイヤにこだわるのであれば、パナレーサーのパセラ・コンパクト(20×1.50)という選択肢もありますが、重量が460gとけっこう重め。それからタイヤには、トレッドパターンがガッツリ入ります。
2〜3セット目:パナレーサー ミニッツ・タフ
パンク知らずの軽量 3Dケーシング テクノロジー
クエロ 20Fのホイール径(ETRTO 406※)に互換性のあるタイヤとして、次に選んだのはパナレーサーのミニッツ・タフ(Minits Tough)でした。色は茶サイド。
サイズは20×1.25で、横幅の実測値は約32mm。推奨空気圧は4.5〜7.0barの高圧スリックタイヤ。重量も240gとそれは軽い軽い。オリジナルのアメサイドと比べて、漕ぎ出しの軽さが別次元だったのを覚えています。坂道を登るのもずいぶんと楽になった!
※ETROT: 「エトルト」と読みます。ビード径ともいいます。ホイール(リム)の直径を表す規格です。同じ20インチのホイールでも、ETROT 406と451の2種類の規格があるので注意。クエロ 20Fの純正ホイールには、ETRTO 406のタイヤを選んでください。
また、ミニッツ・タフには、ロードレース用タイヤ「RACE D Evo3」と同じテクノロジーの「3Dケーシング」が採用されているとのこと。確かに最初の1セット目を履き潰すまで、一度もパンクをしたことがありませんでした。
しかしながら、2年も乗っていると茶色いサイドのゴムがズタボロに破れてきます。タイヤの地面に当たる部分より、ミニッツ・タフはむしろこちらの寿命が短い。
ミニッツ・タフ 3セット目にて挫折する
2セット目として選んだミニッツ・タフは、なんとか最後まで乗りつぶしました。しかし、3セット目に交換して1年くらいで、ついに挫折します。
そもそも、小径車(ミニベロ)に細くて高圧なロードレース型のタイヤの組み合わせ。街乗りには、やや無謀な感触がずっとありました。走りこそとても軽快に変わりますが、何しろタイヤ幅が細くて軽いため、路面から受ける衝撃とストレスがもの凄い。路肩のわずかな段差や、歩道の点字ブロックを踏むのも気が抜けないレベル・・・。石畳の上を走れば、そこはもはやグラベルでした。
ある日、横を並走する悪質なタクシーに煽られた時、路肩とアスファルトのわずか2cmくらいの隙間に前輪を取られ、クエロが見事にジャックナイフして、地面に投げ出されてトラウマになりました。まったく、路面の安全確認に費やす脳内リソースが多すぎるよ・・・。
それから、最近はバイクパッキングで行くデイキャンプにハマりだし、ロードレース型の細いタイヤには文字通り荷が重くなったというわけです。ミニッツ・タフよ、キビキビとした軽快な走りをありがとう。
4セット目:シュワルベ マラソン
世界一周の旅に出るなら、シュワルベのマラソン一択
って、そんな大それた野望があるわけないですが(笑)。バイクパッキングにハマり、ネットでその道の大家の方々の意見を読むと、みなさま一様に推しのタイヤはシュワルベのマラソンであります。それほど屈強でタフ。
細いロードレーサー型のタイヤから一転、自分にとっておおらかなランドナー型の時代が幕開けしました。グラベルロードなんかも流行っている昨今だしね。というより、クエロ 20Fはつくづく万能な自転車なんだが・・・。
そんなこんなで、Amazonでシュワルベのマラソンをポチりました。サイズは20×1.50で、横幅の実測値が約39mm。推奨空気圧は4.0〜7.0bar。重量に関しては、なんと530gのヘビー級タイヤだよ!
ママチャリのような安定感で突き進む
シュワルベのマラソンに交換して、最初の印象は漕ぎ出しがもっさりと重くなり、すぐに軽快なミニッツ・タフが懐かしくなりました。
しかし、そこは慣れ。次第に、路上のわずかな段差などものともせずに突き進む、まさにママチャリのような安定感に軍配が上がります。やっぱり普段使いするなら、自転車はこの感覚だよ!
さて、そんな「世界を一周するタイヤ」シュワルベのマラソンに荷物を積んで、近場のキャンプ場までバイクパッキングの旅に出たいところですが、世界は一転、2020年の4月はどこもかしこもが閉鎖の危機に・・・。