クエロ 20F シマノ 2300でフロントのダブル化

Shimano 2300 クランクセット 2速
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クエロ 20Fを購入すると、奇妙なパーツがひとつ付いてきます。ダウンチューブに取付ける左のシフトレバー。余分なパーツが間違って同梱されたのかと、改めてダウンチューブの左側を観察すると、このレバーの取付け台座がある・・・。そしてBB下には、あらかじめ2本のケーブルを通せるガイドが・・・。

クエロシリーズの謎仕様

勘の鋭い鋭い方ならもうお分かりでしょうが、ブリジストンサイクルは暗にこうほのめかしているわけです。「公式には推奨しませんが、その気になれば、クエロのフロントはダブル化できますよ」、と・・・。

で、当時のショップのブログなんかを読み漁ると、クエロのシリーズには、シマノ 2300のクランクセットが取り付けられる。まだ自転車にウブだった自分にとっては、そんな驚愕の情報を得ます。そしてこのアイデアには、すぐさま魅了されました

というのも、当時のクエロ 20F(2013年モデル)のクランクセットはチェーンリングの歯数が46T(※)しかなく、ギアをトップ(リア 11T)に入れても高速域で「クランクを回しきっちゃった感」があり、いやはや不満を感じずにはいられませんでした。

加えて、チェーンカバーがなんともプラスチッキーなピカピカのメッキ仕上げ。クランクは鉄製と、決して褒められた代物ではありませんでした。ネットの声も「クエロはクランク回りが残念だよ」、との指摘が多かった気が・・・。

※もしくは、さらに小さい42Tだったか?もはや手元に現物も資料もないので悪しからず・・・。

フロントディレイラーを操る左のシフトレバー
フロントディレイラーを操る左のシフトレバー

近場で改造を請け負ってくれるショップを探して持ち込む

さて、クランクセットを交換するわけですから、当然、簡単にポン付けとはまいりません。納車の翌月、2014年の2月には、近隣でフロントダブル化の改造を請け負ってくれる自転車店を見つけ、クエロ 20Fを持ち込んだのでした。

果たして、工賃とパーツ代の見積もりを出してもらったところ、シマノ 2300の2速クランクとフロントディレイラーの取付けに加え、チェーンとBBまで交換が必要とのこと。

結局なんだか、その辺り全取っ換えの大手術となりましたが、いや、どうやっても素人にはムリだ・・・。ただし、お値段的にはパーツ代に工賃を加えても、1万5千円程度の出費で済んだ気が(うろ覚え)。

フロントディレイラーに問題発生

店舗持ち込みから10日ほど待たされて、自転車店から「お預かりのクエロ、シマノ 2300が付きましたよ〜」との連絡を受けました。最初の休日を待ち、それはもう前のめりになって自転店に向かいました

しかし、見積もりなんかでお世話になったメカニックの感じのいい兄ちゃんの表情が、なぜか若干曇り気味です。

というのも20インチのクエロはスプロケットの位置も低く、フロントのインナーリングを使うとチェーンの下側がフロントディレイラーと干渉してしまう場所があるんですね・・・。こればかりは、現物合わせをしてみるまで分からなかったご様子。

チェーンをインナーリングに落として、リアのスプロケットの歯数の少ない(つまりトップ寄り)のギアを使うと、チェーンがフロントディレイラーを擦ってカリカリと音がします。実走行にはそれほど問題のないレベルです。が、メカニックの兄ちゃん云く「もしかしたら、チェーンが切れる」とのこと。

幸い、それほど軽いギア比を多用する激坂地帯には住んでいないので、6年経った今も無事に運用を続けられていますが。

小径車(ミニベロ)のフロントディレイラーは、角度を立てればよい

あらためて市場を見渡せば、フロント2速の小径車(ミニベロ)も少数ながら、リリースされているわけでして、フロントディレイラーにまつわる問題は、どうやらアダプターを咬まして解決が行われているようです。

下の写真みたいの(FDバンドアダプターと言います)をいったんシートチューブに取付けてから、さらにフレーム直付けタイプのフロントディレイラーを装着するといった寸法です。フロントディレイラーの角度を立ててやって、ガイドの羽根がチェーンと干渉するのを防ぐというわけですね。

お求めは、TyrellのWebストアでどうぞ。

TyrellのFDバンドアダプター Di2
TyrellのFDバンドアダプター Di2

自分も写真のアダプターをすぐに購入しましたが、それから月日は経ってはや6年。いまだ、チェーンもフロントディレイラーも損傷なく運用できているので、まだ取付けを行なっていません(苦笑)。

シマノ Clarisの直付けフロントディレイラーもすでに購入済み。

今使ってるチェーンの交換時期が来たら、その時に自分で取り付けてみようと思います。何より、ブログを書くネタになるしね。

結局、フロントダブル化の恩恵はあったのか?

シマノ 2300のインナーリングに関しては、いささか残念な結果となりましたが、アウターリングの歯数が50Tに増えたので、こちらは間違いなくその恩恵がありました。トップのギア比が50 : 11になったので、クランクの1回転でリアホイールが約5回転します。

漕ぎ出しもアウターリングがリアスプロケットをガツンっと引っ張る感じで、これが実に気持ちいい!かねてから不満だった、高速域での「クランクを回しきっちゃった感」も無くなりました。

また、インナーリングを使ったロー側のギア比は、34 : 30のスッカスカに軽い組み合わせとなり、なかなかの激坂においてもサドルに座ったまま(つまり立ち漕ぎ、ダンシングをせずとも)、なんとか登りきってしまいます。チェーンはフロントディレイラーを擦って、カリカリと音をたてますが・・・。

その後まもなく、シマノ 2300も市場から姿を消してしまったので、総合的にフロントのダブル化は正解だったと思っています。2300の後継にはClarisシリーズが投入されましたが、色が真っ黒しかないので、デザイン的な選択肢が限られてしまった・・・。

シマノ Claris FC-RS200 2x8スピードのクランクセット
シマノ 2300の後継、Clarisシリーズのクランク。現在は、2×8スピードのFC-RS200でクエロのフロントをダブル化できるかもしれませんが、詳しくは自転車店にお問い合わせを。

オマケ:ついでにペダルも交換

シマノ 2300の取付けでクランク周りがすっかりスポーティになったおかげで、クエロ 20Fの標準ペダルが妙にちゃちな見栄えとなりました。現物の写真がもう手元にありませんが、こうして自転車沼の深みへとハマってまいります。

で、ネットを鬼のように検索し、交換パーツを探すのが日常の行為となります

そんな当時の自分が見つけたペダルが、Wellgoのアルミペダル。全体にほど良いレトロ感がありつつ、なんと言っても黒いゴムのグリップが選択の決め手となりました。当時は自転車を通勤の足として使っていたので、革靴の底がペダルの上で滑らない

WELLGO(ウェルゴ) アルミペダル 滑り止め付 シルバー 448g ATB/MTB/街乗り LU-T11
革靴の底にもしっかりとグリップするWellgoのアルミペダル。重量も448gとそこそこ軽量。

クエロ 20Fの足回りのアップグレード、なかなか良かったんじゃない?

フロントのダブル化ほか、あれやこれやカスタマイズしたクエロ 20Fの全景
フロントのダブル化ほか、あれやこれやカスタマイズしたクエロ 20Fの全景。写真は2018年の春に撮影。
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