去る9月18日、Googleマップのルート検索で、日本では長いことスルーされていた「自転車ルート」が、やっとこさ利用できるようになりました。今日は、これまで自分が自転車ナビにも応用していた「徒歩ルート」とは、一体何が違うのか?そんな、素朴な疑問と使い勝手を検証してみます。
そもそも「自転車ルート」って何?
まずは、全国主要10都県からサービス提供開始
Googleマップで「自転車ルート」が利用可能となった2020年の9月18日現在、サービスの提供エリアは、まだ東京、神奈川、大阪、愛知、埼玉、千葉、兵庫、北海道、福岡、静岡の10都県のみです。これはまあ、過去のGoogleストリートビューのエリア拡大の歴史を振り返ってみても、順次、全国で利用可能になるかと思われ。
気になる「自転車ルート」は、できる限り急な坂道やトンネルを避け、(その地域にあれば)自転車専用レーン(※)などを優先的に表示してくれるとのこと。また、自転車では走行が困難と思われる悪路も避けてくれるとのこと。個人的には、ここ、自転車で通っても良いのか?的な、遊歩道などのグレーソーンが、お勧めのルートから除外されるのではないかと察しをつけております。
※そもそも自転車専用レーンって、日本ではまだ殆ど整備が進んでいないのではないか?という疑問もあり。
自転車で行く「徒歩ルート」については、過去に書いた記事もどうぞ
なお、上の10都道府県以外の地域にお住いの皆様におかれまして、いましばらくサービスの開始をお待ちください。というより、従来の「徒歩ルート」でも現地で機転を利かせて歩行者専用の通路を迂回したり、あるいは、事前にGoogleマップでルート編集を行えば、さしたる問題もなくGoogleマップの「徒歩ルート」を使いこなせます。
以下、すでにこのブログでも、Googleマップの「徒歩ルート」を応用した記事を3つほど書いていますので、参考になれば幸いです。
Googleマップを使ったルート検索と編集、さらには、保存したルートをスマホのアプリ「Cyclemeter(iPhone/Android)」に読み込んで活用するまでを、詳細に解説しています。
検証:「徒歩ルート」と「自転車ルート」を比較してみた
以前、このブログで作成したルートを比較してみる
出発地点:柏の葉 T-SITE
では早速、上のエントリーで作成したのと同じルート。千葉県内のTX(つくばエクスプレス、2005年開通)が走るお洒落エリア、柏の葉 T-SITEを出発して、流山おおたかの森S・Cへとゴールするルートの比較を行なってみましょう。
まずは手始めのスタート地点から、好都合にも分かりやすい違いが出ました。柏の葉 T-SITEのすぐ目の前には、「柏の葉アクアテラス」という広くて小ぎれいな調整池があります。従来、自分が自転車ルートの作成に用いていた
対する、今年の9月からやっと利用可能になった
ただし、おなじみのGoogleマップあるあるも(笑)
しかしながら、これは現地に行って気づいたことですが、アクアテラスの開放時間は朝の7:30から夜の8時まで。それ以外の時間帯は入り口が施錠され、敷地内の遊歩道は歩行者も通れません。つまり、Googleマップの道案内を盲信し過ぎると、早朝や夜間は通行禁止の憂き目を見ることに・・・。
見知らぬ場所へお出かけの際は、くれぐれも時間に余裕を持った行動を。以上、Googleマップのあるあるでした。
ゴール地点:流山おおたかの森S・C
さて、長くなるので途中の道のりをバッサリと端折り、ゴール地点のおおたかの森S・Cへのアプローチの違いを見てみましょう。
流山おおたかの森駅(TXと東武アーバンパークラインが乗り入れ)を普段使いしていない他所者にとって、この複雑極まりないアプローチはなかなかに手強い。高架化されたTXと、昔ながらの東武アーバンパークラインの踏切のある線路が、ほぼ直角に交わるここはラビリンス。
駅の東西南北すべての出口が、一度の訪問で体験できますよ。
加えて、流山おおたかの森駅の周辺は、ゆったりとした歩行者に優しい設計がなされており、この地に不慣れな自転車乗りにはちょっとしたオープンダンジョン。自転車を降りて歩かなくてはならない通路も多く、自転車の路駐はどこもかしこもが厳禁です!
対する
ただし、S・Cへ自転車で買い物に訪れる際には、広場の入り口にお客様専用の駐輪場があるので、そちらを利用いたします。
結論:Googleマップの自転車ルートは、果たして使える機能か?
自転車専用レーンの整備が、あまり進まない日本の道路事情。今年の9月にシレーっとアナウンスもなく利用可能となった、Googleマップの
今回のエントリーを書くにあたり、まず自分が実際に感じたことは、歩行者とってはより便利な近道が案内されるというあられもない事実(苦笑)。
加えて、TXが誇る「柏の葉キャンパス」と「流山おおたかの森」の2大スマートシティにおいては、そもそも自転車では中心部に近寄りづらい都市設計がなされている。というのが、冷徹な現実。これらの新しい街では、駅前の無法な駐輪対策も徹底されております。
以上、Googleマップの