tern RIP サドルを交換:Fabric Scoop Elite Shallow

tern RIP サドルを交換:Fabric Scoop Elite Shallow
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今日は、tern RIPのフロントブレーキで前輪がガッチリとロック。からの、勢いあまって車体がジャックナイフ。進行方向に半回転したRIPはサドルから地面に落下し、その衝撃でサドルレールを曲げてしまったお話です。加えて、交換品として選んだFabricのサドル「Scoop Elite Shallow」の取り付けと、簡単なレビューも行います。

恐怖の低速ジャックナイフ、からのサドルレールを破損

歩道の段差でジャックナイフ、からのRIPが半回転

あれは去る、11月半ばの某日。いつものようにtern RIPでナイトライドに出かけた自分は、僅か3〜4cmの歩道の段差を降りるときに、うっかりとフロントのブレーキレバーを握ってしまいました。速度もせいぜい10〜15km程度のゆっくりとした走行にも関わらず、前輪がガッチリと地面にロックして、RIPが半回転するジャックナイフに見舞われました。

幸い自分は、跳び箱を飛ぶ要領で前方へとジャンプ。しっかり足から地面に着地をしたので、まったく怪我はいたしませんでしたが・・・。それでも、付近にいた通行人の方が「大丈夫ですかっ?」と、心配そうに声をかけてくれます。自転車が縦に半回転する派手なコケ方など、そうそう目にするものではないからね・・・

「あー!大丈夫です、大丈夫です!ご心配なく!お騒がせしました!」

と、カラ元気でお礼を述べるも、RIPのダメージが心配で、それはもう気が気ではありません

RIPのダメージを確認

その1:ハンドル右側、バーエンドキャップが地面を擦りえぐれる

自分の身体には、痛みを感じる場所がどこにもなかったので、即座にRIPの車体のダメージ確認を行います。進行方向へ縦に半回転して、地面を直撃した愛機のRIP。どうやら、最初に落下して地面を直撃したのは、ハンドル右側のバーエンド部分のようです。

幸い、ハンドルバーにもステムにも歪んだ形跡はなし。ただし、ポリプロピレンのような材質のバーエンドキャップがガッツリと削れてしまいました。まあ、実用上差し支えはないので、これは仕方がないといたしましょう。

tern RIP: アスファルトの路面に落下して、ガッツリ削れてしまったRIPのバーエンドキャップ。実用に支障はないが、傷跡が痛々しい・・・。
アスファルトの地面へと落下して、ガッツリ削れてしまったRIPのバーエンドキャップ。実用に支障はないが、傷跡が痛々しい・・・。

その2:サドル後部の左側を地面に打ち、衝撃でレールが歪む

右のバーエンドから地面に落ちたRIPは、そのまま前方へとでんぐり返しを続け、サドル後方の左側を地面に強打して、横向きに着地をいたしました。しかし、サドルの表面が破れた訳でもなく、試しに跨ってみるも、特別これといった違和感も感じない。この時点では、後述するサドルレールの歪みをスルーして帰宅します。そして後日、ある異変に気づくことになるのですが・・・。

その3:フレームとクランクは、まったくの無傷の奇跡

もっとも懸念されたのが、フレームを地面で擦って派手な傷が付いたり、ペダルが地面を強打してクランクが歪んでしまうダメージでしたが、こちらは奇跡的にも全くの無傷。自分にも怪我はなかったし、不幸中の幸いとはこのことか?

数日後に気づく、サドルレールが曲がっていた件!

RIPの写真を撮って、妙な違和感に気づく

その後、とうとうRIPにキックスタンドを取り付けてしまい、ついにルック車化する様子を記事に書きました。記事を書き終え、掲載するRIPの写真を選んでいると、心なしかサドルの角度に妙な違和感を感じます・・・。

tern RIP: ん?心なしか、サドルが手前に傾いていない?それとも、単なる気のせい?
ん?心なしか、サドルが手前へ傾いていない?それとも、気のせい?

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今年の4月にtern RIP 2020年モデルを購入してから、早くも7ヶ月。今日は、スポーツバイク乗りが忌み嫌うあの実用パーツ、「キックスタンド」をついに取り付けてしまったというお話です。あれこれ言い訳じみた理由を交えながら、その取り付けの様子を書き記してみます。

慌てて、RIPのシートポストを真後ろから確認すると、やはり、こないだのジャックナイフの転倒で、サドルレールが曲がってしまっているよ・・・。

tern RIP: ご覧のように、サドルが左に約4度ほど傾いています・・・。
ご覧のように、サドルが左に約4度ほど傾いています。ジャンク品になってしまった・・・。

しばし、呆然とした気分を味わいます。サドルレールはおそらく軽量化のため、金属の中空パイプ構造をしているので、これを曲げ戻すのは不可能かと思われます。

ここは思い切って、サドルを交換

正直、この程度の歪みであれば、RIPに乗っていて違和感はないのですが(実際、写真を撮るまで気がつかなかった)、いずれサドルがヘタった時の交換品を探しておかねばと考えていたので、いつものAmazonでパーツ検索が始ます。

交換サドルの条件は、RIPの標準サドルの形状が気に入っていたので、なるべくそれに近いもの。色は絶対にブラック。そして、少し素材と造りの良いものを探してみました。すると、これが見つかったんですね〜!まさに、自分の求めていた理想の交換サドルと言える名品が。

次からゆっくりとご紹介をいたします。

交換サドルは、Fabric Scoop Elite Shallowに決定

RIPの標準サドルに近い形状

まず、下の写真を見てください。左がRIPから取り外した標準のサドル。右が今回AmazonでポチったイギリスのFabric社製のサドル「Scoop Elite Shallow」です。ともにセンターにわずかな窪みがあり、長さも幅もほぼ同じくらいです。


tern RIP: 純正サドルとFabric Scoop Elite Shallowを比較
左:RIPの標準サドル 右:Scoop Elite Shallow、横幅は一番広いところで142mm。

サドルを裏返すと、Scoop Elite Shallowの造りの良さが分かります。サドルレールは、なんとクロモリ製です。対して、RIPの純正サドルのレールは、おそらく黒く塗装したスチール製ではないでしょうか。

tern RIP: 純正サドルとFabric Scoop Elite Shallowを比較
左:RIPの標準サドル。サドルレールは、おそらく黒塗装のスチール製。 右:対してScoop Elite Shallowのサドルレールは、クロモリ製です。

素材や構造を比較してみる

Scoop Elite Shallowの表面素材を見てみましょう。肌理の細かい低反発スポンジのようなマイクロファイバー製(防水)で、実に滑らかな手触り。ただし、表面が衣服に擦れると適度な摩擦があり、お尻が滑りません。対するRIPの純正サドルは、クッション材の上からビニールレザーを張った良くあるやつ

tern RIP: Scoop Elite Shallowの滑らかなマイクロファイバー素材。ほどよい摩擦力があり、腰掛けた時のグリップ感は良好。
Scoop Elite Shallowの滑らかなマイクロファイバー素材。ほどよい摩擦力があり、跨った時に滑らないグリップ感が良好。

続いて、重量の比較にまいります。RIPの純正サドルは304g。対して、Scoop Elite Shallowは264g。RIPの車体全体で、ちょうど40gの軽量化にも成功。

tern RIP: 純正サドルとFabric Scoop Elite Shallowを比較
写真左:RIPの標準サドル。 写真右:Scoop Elite Shallow。40gも軽くなりました。

最後にサドルの裏側から、構造的な違いを見てみましょう。RIPの標準サドルは、クッション材を包むビニールレザーが、枠で台座にはめ込まれているのが分かります。対してScoop Elite Shallowは、適度なクッション製のあるマイクロファイバーを、台座に圧着したシンプルな構造。

これが独特の乗り心地の良さを生み、また、内部にうっかり雨水や汗が侵入する心配とは無縁というわけです。

tern RIP: 純正サドルとFabric Scoop Elite Shallowを比較
写真左:RIPの標準サドルは、ビニールレザーと台座のつなぎ目から雨水などが浸透する恐れあり。 写真右:マイクロファイバーを台座に圧着したScoop Elite Shallowは、そもそも内部に水の入らない構造。

さっそく近場へ、テストライドに出てみた

クロモリ製サドルレールの効果は絶大!

自転車に使われる金属素材として、クロモリに特有の「しなり」は有名ですが、このクロモリを材質としたサドルレールの効果は絶大!まずサドルに跨った時、スチールのレールのように自分の体重を押し返してくる感覚(※)が皆無で、実に嫌味がない。クロモリのレールは、座り心地が非常にマイルド

※これをあえて例えるならば、ペタンコに潰れたクッションに鉄の脚が付いた安物のスツールのイメージか?

新しく取り付けたサドルのポジションだけ見ようと、近場を一周してきました。クロモリのサドルレールが、チラ見えします。

加えて、地面の僅かな凸凹から受ける衝撃もやんわりと吸収してくれ、お尻がぜんぜん痛くならない。こうした違いは長距離を走るほど、後から必ず実感として分かるはず。

Fabricサドルのシンプルな3ピース構造

そもそものサドル台座、その上に圧着されたマイクロファイバー、そしてサドルレールからなるシンプルな3ピース構造(これがFabricサドルの特徴)は、座り心地の良いソリッドなフィット感があり、RIPと自分の一体感がさらに高まります。

すでに上述した通り、低反発のウレタンのようなマイクロファイバーの表面には、程よい摩擦力があり、ブレーキングの際にもお尻が滑らずしっかりグリップするのが良い。

RIPのサドルをうっかりひん曲げて買い換えたけど、Scoop Elite Shallowがすっかり気に入ってしまった自分がいます。いや、今回は良い買い物をした・・・。

Fabric社製のサドルを選ぶ3つのキーワード

Fabricのサドル選びは、乗車ポジションを基準に

Fabricは廉価版のビギナー向けの製品から、お値段の張るハイエンドモデルまで、実に幅広いレンジのサドルをリリースしています。あまりにも種類が多すぎて、いったいどれを買ったら良いの?と、最初は戸惑います。

そのためFabricのサドルは、どのシリーズでも自分の乗車ポジションを基準に適正なモデルを選択できるよう、以下の3つのキーワードで形状が分けられています。

Fabric Saddles: Flat Shallow Radius

Flat(フラット)

最も前傾の深い乗車ポジション向け。ブルホーンやドロップハンドルには、このFlatでしょうか?パッド部が平らに近く、ノーズ部を薄くして軽量化を行い、脚も動かしやすいデザインとのこと。

Shallow(シャロー)

Flatよりもアップライトな乗車ポジション向けのShallow。tern RIPには、ほぼフラットに近いライザーバーが採用されているので、自分が選んだサドルはこちらのShallowです。

Radius(ラディウス)

最もアップライトな乗車ポジション向けのRadius。街乗りやレジャーに、路面を選ばずライディングできますとのこと。

以上、Fabricのサドル選びに、ぜひご参考いただければ幸いです。


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