それでは、tern RIPに取り付けてみましょう
リムテープを巻く
ホイールの内側には、スポークを通す穴がいくつも空いています(フロント 20H)。いわゆる、チューブを入れて使用するクリンチャーのホイールです。ここにリムテープを巻いて、スポーク穴を塞ぎます。でないと、チューブが高圧なエアで膨らんでスポーク穴にめり込み、パンクします。自分は過去に横着をして、すでにこれを経験しています。

自分が使うリムテープは、Vittoriaの輪になったタイプで、バルブ穴の位置を合わせてホイールの内側にはめ込む方式です。良く取り付けの時にバルブ穴の位置がずれるとの声を耳にしますが、古チューブのバルブを捨てずに切って取っておくと、最初の位置合わせと固定を行うのに便利です。
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バルブの延長を行う
リムハイトが、RIPのオリジナルホイールの41mmから50mmへと9mm深くなったため、自分が使っているコンチネンタルのチューブ(Race 26 650C)の60mmでは、バルブ長が足りません。コンチネンタルのチューブは、バルブコアというバルブの先端部分にネジ山が切ってあり、専用のツールで取り外しが可能です。


取り外したバルブコアは、30mmのバルブエクステンションを使って、元の60mmから90mmに延長を行いました。30mmはちょっと長すぎたか?20mmでちょうど良かったかも・・・。


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ブレーキシューの交換
リムの素材がアルミからカーボンに変わるため、ブレーキシューの交換も必須です。シマノ BR-6700(ULTEGRA対応)のブレーキシューセットを購入し、別売りのカーボンリム専用のブレーキシューに交換を行います。


エクステンションでバルブ長を伸ばしたり、専用のブレーキシューが必要だったり、何かと細かなコストのかかる中華カーボンのディープリムホイール・・・。
まったく蛇足ながら、tern RIPから取り外した初期のブレーキシューは、完成車に付属のあるある品、安定のTektro製でした。こいつがRIPのオリジナルリムと抜群の相性なのか?どエラい効き目を発揮します。
2フィンガーのレバーに中指と薬指をかけ、ちょっと握ればリアホイールが簡単にロックします。こう言えば、自転車を少しでもかじった人なら、どれほどのバカ効きをするブレーキか想像できるはず。まったく恐ろしくて、フロントファーストのブレーキングなどできません。
ちなみに、RIPのバカ効きキャリパーの正体は、こいつのロゴ無しOEM品と見た。
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フロントブレーキでRIPがジャックナイフして、サドルを壊しました・・・。

クエロ 20Fには、Tektroのカンチブレーキ、Oryxが標準装備されています。

ブレーキシューの取り付け、キャリパーの再調整
キャリパーブレーキのクイックリリースを解放した状態でケーブルを緩め、新しいブレーキシューのカートリッジをブレーキキャリパーに仮止めします。シマノのカートリッジは、サメのヒレみたいのを進行方向に向けて取り付けます。
また、ブレーキの引きを調整するアジャスターボルトは、完全に締めておきましょう。これは、新品のブレーキシューを取り付ける時のお約束です。
続いて、フロントホイールをフォークにガッチャンコして、クイックリリースで固定を行います。


ブレーキシューの位置決めは、下の写真のブレーキシューチューナーが便利です。使い方に少々のコツが要りますが、何より、左右のブレーキシューの均等なクリアランスとトーイン(※)の調整が可能。
※トーイン:ブレーキシューがリムに対して、進行方向へ「ハ」の字に当たる調整。ブレーキング時のキキーっという、不快な音鳴りが解消できます。
キャリパーブレーキのクイックリリースを閉じたら、ブレーキシューの位置を調整する作業に取り掛かります。まずは、左右のブレーキシューとリムのブレーキフェイスの間にチューナーを挟み、ブレーキキャリパーをしっかりと手で閉じます。続いてケーブルを引いてピンと張り、ボルトを締めて固定します。
この状態が、ブレーキレバーを解放した(握っていない)状態のシューとリムの位置関係になります。続いて、ブレーキシューのカートリッジの位置決めをチューナーに沿って正確に行い、固定ボルトを本締めします。カートリッジの固定が済んだら、チューナーを抜き取ります。


なお、試しにホイールを空回しして、リムとブレーキシューが擦れる箇所(片効き)がある場合は、さらにセンタリング調整ボルトで左右の微調整を行います。このボルトは、左回しでブレーキキャリパーが(フロントホイールを前から見て)左に移動し、右回しで右に移動します。

