tern RIPは、リム高41mmとそこそこディープな黒ホイールを履いています。ごく一般的なリム高(ローハイト・30mm以下)の650Cホイールと比較した訳ではないので、これがもたらすエアロ効果は未知数ですが、なによりもルックスが抜群に良い。
ただし、タイヤチューブに何かトラブル(パンクしてチューブが裂けたとか)があったり、チューブが劣化して買い替えが必要になった時、交換品は一体どうする?今回は、そんなお話です。
650Cホイールは、交換チューブの選択肢がきわめて少ない
RIPに乗り始めて、いざタイヤチューブの交換が必要になったとします。さて、慌てて近所の自転車店にRIPを持ち込んで、その場で何とかなるだろうか?おそらく、ならない。日本の自転車業界では、RIPの650Cホイールという規格がニッチすぎるため、ほぼ交換チューブお取り寄せの憂き目に会い、何日か待たされることになると思う。
加えて、RIPのリム高は41mmあるので、通常より長いバルブのついた650Cのチューブが必要だが、市場に出回っているチューブの選択肢が非常に限られている。何だか考えたら、ちょっと先の雲行きが怪しくなってきたよ・・・。
パナレーサーを買ってやらかす
で、クエロ 20Fでの長年の運用から、今回もパナレーサーのチューブをRIPの予備に確保しようとポチっておきました。今どき希少な、信頼のメイド・イン・ジャパン。Panaracer R’AIRの650×20〜25、仏式ロングバルブ48mmと書いてあるから、きっと大丈夫だろうと。はい、下調べが足りませんでした。
いざチューブの現物が手元に届いてから、RIPのディープリムにはバルブ長が短すぎることに、遅まきながら気づきます。
R’AIRのバルブ長 48mm – RIPのリム高 41mm = 差分わずか 7mm
これでは短かすぎて空気入れの口金が差さらないよ・・・。なんなら、バルブキャップの装着すら怪しい。
おおよその感覚ですが、バルブ長はリム高より2cmくらい長くないと使用に支障がある。つまり、バルブの先端がホイールから2cmくらい露出していないと、何をするにも寸が足りません・・・。
RIPの前輪を外してチューブを確認
そもそも工場出荷時のRIPのタイヤには、一体、どんなチューブが採用されているのが?いよいよタイヤを外して中身のチューブを引っ張り出し、現物を確認しないと分からなくなりました。
あれこれ後手に回りながら、RIPの前輪をバラしてみると、中のチューブのバルブ長は約62mmでした。一体、どこでスペアが買えるんだ?
これは、ついでの発見ですが、RIPのキャリパーブレーキはクリアランスが非常に狭く、タイヤの空気を抜かないとホイールが外れませんでした。
そもそもキャリパーブレーキって、そういうもの?自分の自転車はあれこれいじって、こつこつと経験値を上げるしかありません。
頼みの綱はコンチネンタル
はい、ここでいつものごとく、Amazonでパーツ検索の鬼となります。
で、しばらくして、650C/バルブ長60mmのチューブが、やっと一つありました。自転車のタイヤでも有名なコンチネンタル製。初手の購入には嬉しい2個セット。Continental Race26 650Cってのが、やっと見つかったよ・・・。
深過ぎに注意、ディープリムはコスト高
当たり前ですが、ディープリムの運用は一般的な高さ30mm以下のローハイトホイールと比べて、けっこう割高なコストがかかります。
とりわけ、50mmを超えると完全な危険水域に入ります。バルブの先端を延長するアダプターが必要だったりと、なかなか事情がややこしくなります。
メンテナンスに費やす手間とコストを考えると、RIPのリム高41mmは、限界ラインのギリギリを攻めた設定であると納得します。これより深いディープリム・ホイールは、初見さんお断りの危険な匂いがプンプンします。安易に近寄るべきではないと、認識いたしました。
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交換チューブをあらかじめ用意しておいて良かった、という後日談です。
度重なるパンクに悩まされた挙句、タイヤもContinental GatorSkinに履き替えました。