tern RIP 2020 テストライドのインプレッション

折り鶴のようなternのシンボル
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tern RIPが届いた初日はポジション出し関連記事)、そして、あらかじめAmazonでポチっておいたアクセサリ類の取付けと交換関連記事)で終了しました。まあ、自転車の初期設定が完了しました?的な。

翌日の今日は、待ちに待ったテストライドを行いました。走行距離は15km。というか、朝5時に目が覚めてしまった。天気もバッチリ快晴で言うことなしだぁ!って、遠足に行く日の子供かよ・・・。

tern RIP 2020 そのスペックをおさらい

ではまず、tern RIPのスペックをおさらいしておきます。うちのRIP 46 2020年モデル(フレームサイズ460mm)は、ホイールサイズ650C、タイヤはケンダの25C セミスリック(推奨空気圧は8.5barとかなり高圧)、フロントシングル(44T)、リア8速(11-28T)、リアディレイラーとシフターはシマノのクラリス(Claris)

tern RIP 2020 テストライドのインプレ:RIPのスプロケットとクランクセット
RIPのスプロケットとクランクセット

まあ、一般に言うところのエントリーモデルですが、走りは単純なスペックの数値にあらず!何せ、自転車のエンジンは他ならぬ自分なので・・・。

まず、漕ぎ出しと加速は?

漕ぎ出しはあっけないほど軽く、非常にスムースです。20インチの小径車(ミニベロ)、クエロ 20Fに6年も乗っている自分が思うので、間違いありません。そしてグイグイと加速して、あっさり高速域に到達します。

サイコンを付けていないので正確な数値ではありませんが、スマホアプリのCyclemeter(外部リンク:iPhone/Android)の記録では、最高スピード:34.20kmとあります。

ただし、ギアをトップに入れて全力で漕ぐと前輪が左右にブレ始め、若干の恐怖を感じました。いくら飛ばしても、時速30kmを超えない程度が吉であると悟りました。

650Cホイール 路面から受けるストレスは?

20インチの小径車(ミニベロ)乗りとして、長年悩まされ続けた路面の凸凹や、ちょっとした段差から受ける衝撃とストレスはどうでしょう?これに関しては、もはや半減したと言い切ってしまいましょう!さすが650Cホイール(ETRTO 571)は、クエロ 20F(ETRTO 406)の1.4倍もの外周があります。

今まで路面の状態への注意に費やしていた脳内リソースが多分に解放され、景色を楽しむ余裕に生まれ変わったではないですか?!

いや、本当に買って良かったよ、650Cホイール車!

ブレーキ性能は?

tern RIPのブレーキ性能を見ていきましょう。前後のブレーキには、ノーブランドの黒いキャリパーブレーキが装着されています。このブレーキ利くのか?は、きっと自転車をかじった者なら誰しもが最初に抱く疑問でしょうが、結論から言えば文句なしのブレーキ性能です。いや、むしろ利きすぎるくらい・・・。

走り出してすぐ、最初の信号が赤に変わり、ブレーキをかけたら思わず体が前のめりになりました。それほど強力な制動力があります。急ブレーキをかければ、いとも簡単にタイヤがロックします。高速での走行時、タイヤのロックは非常に危険なので、自分はブレーキレバーをカクンカクンと短く握ったり離したりする感じで止まっていました。

ttern RIP 2020 テストライドのインプレ:黒いキャリパーブレーキとレバー
RIPの黒いブレーキキャリパーとレバー。文句なしに良く利きます。

なお、ブレーキレバーもノーブランド品の2フィンガーくらいのが付いています。ここはやはりシマノ製のレバーのようなソリッド感はなく、指をかける部分が上下に数ミリがたつきます。観点がマニアックになりすぎたので、これはこれで良しとしします。機能的にはまったく問題なく動作するレバーです。

ブレーキレバーはやがて寿命が来たら、アルテグラ(BL-R780)のレバーに置き換えようと目論んでいます。シマノのブレーキレバーのかっちりした感じ(クエロ 20Fでシマノ 105のブレーキレバーを使用中)はやはり魅力的ですし、キャリパーが引けて、さらにRIPとデザインがマッチしそうだからです(関連記事:tern RIP もはや絶滅危惧種 Ultegra BL-R780 ブレーキレバーを確保しました)。

結論、RIPの無印ブレーキは、十分に信頼できる。自分の身を預け、そして他者へ及ぼす被害も防ぐブレーキの役割をしっかりと果たしてくれます

アルミフレームの乗り心地は?

良くアルミフレームは乗り心地が硬いと言われていますが、クロモリフレーム(クエロ 20F)に6年乗り続けた自分的にもRIPは非常にマイルドです。ぜんぜん悪くない

tern RIP 2020 テストライドのインプレ:ヘッドバッヂとシートクランプ
左:アルミプレートを打ち抜いたヘッドバッヂ 右:フレーム一体型のシートクランプは、ボルト・ナットの2本止めでシートポストをがっちりと固定。カラーは、2020年モデルのシルク・ポリッシュ。

本当に細かなことを言えば、クロモリはクランクを踏み始める感触が非常に上品で滑らかです。いわゆる「クロモリのしなり」を最も感じるところですが、それでもRIPのアルミフレームが取り立てて硬いという印象はないなぁ。

tern RIP 2020 テストライドのインプレ:フレームにインナー処理されたケーブルと薄いダウンチューブ
左:フレームはエアロ形状、ケーブル類もすっきりとインナーに通されています。 右:ダウンチューブは、上を向いた斧の刃ように薄い形状。tern RIPのフレームの象徴的なデザイン。

クラリスだけど?

RIPのトランスミッションは、8速のシマノ クラリス(Claris)が搭載されています。まあ、エントリーモデルですが、リアディレイラーは文句なくスパスパと変速します。必要十分です。

tern RIP 2020 テストライドのインプレ: トランスミッションには、8速のシマノ Clarisが採用されてます。
tern RIP 2020RIPのトランスミッションには、8速のシマノ Clarisが採用されてます。

シフター(Claris SL-R2000-R)は、右ブレーキレバーの内側に配置されています。そういう設計なのか?特にシフトダウン側の遊び幅(カチッとギアが変わるまでの余裕)が広くて、個人的にはいささか面倒くさい感触があります。もう少し短い感覚で、ソリッドに切り替わったらと思います。

サドルとハンドルグリップの感触は?

自転車のパーツで人の身体がもっとも接触するサドルとハンドルグリップ。ここがグダグダ、やわやわだったり、逆にコチコチに硬かったりすると非常に乗り心地がよろしくない・・・。

tern RIP 2020 テストライドのインプレ:ハンドルグリップとサドル
tern RIPは、サドルもハンドルグリップも共に好印象。

RIPに標準で採用されているサドルの形は細長くスポーティで適度に硬く、しかし、長く乗っても決してお尻が痛くなる感じではないです。グリップはラバー製で縦方向に細い溝があり、握ると上品な質感を感じます

ともに大きな欠点は見当たりませんが(※)、ビニールやラバーは経年で劣化するので、今後は良い交換品を探しておきたい感じでしょうか?(関連記事:RIPにもクエロにも使えそう?ブルックスのサドル「カンビウム・オールウェザー 」

※強いて言えば、グリップは取り外しがやや不便な、非ロックオン(つまり差込み)タイプ。ここだけが残念。

で、肝心の走りはどうよ?

クランクを漕ぐ力を「効率的に移動エネルギーに変換する」と言う意味で、RIPの走りは非常に満足です。前方50mくらい先をひた走るスポーツルック車(失礼)など、あっさりと追いつき追い越します。そして赤信号で止まり、また追いつかれます(苦笑)。

加えて、ホイールサイズ(650C)、フレームサイズ (460mm)の小ぶりなクロスバイクは、細い路地に入り込んでしまった時なんかでも、取り回しが非常に楽であると付け加えておきたい。車重も10kg程度しかないと思われるので、RIPを降りれば、ハンドルバーとシートポストを掴んで、ひょいと向きを変えられるしね。

さて、当たり前ですが早く走るということは、路上での様々なリスクを伴いますので、まずは、安全を最優先して自転車を楽しみたいものです。

小径車(ミニベロ)のクエロ 20Fにとって、15kmの移動はプチ・ロングライドでした(苦笑)。スピードに乗ってからの著しい減速と、路面から受けるストレスの連続がその原因です。こういった苦労(時に苦行)からも解放され、RIP 15kmのテストライドは快適さしかなかった・・・。

tern RIP 2020 シルクポリッシュ: 朝のテストライド完了
tern RIPで行くすがすがしい朝のテストライド。ストップ&ゴーの多い街乗りなので、平均時速は23km/hくらい?

2020年6月2日 追記:早いもので、RIPが家に来てから、もう一月半が経ってしまいました。というわけで、実走行 45日間のインプレッションはこちら。

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